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家に帰ると太郎はタツじいちゃんから受け取った段ボール箱を開けた。
中には小さな機械と説明書が入っていた。
「なになに?・・・なるほど。やってみるか」
太郎は説明書通りに機械を操作していった。
まず自分のフルネームを入力する。その次に年齢を入力する。
そしてここで手が止まった。
「ふふっ。はははははは。そういうことだったんだ」
太郎は笑い出した。
説明書にはこう書かれていた。
過去に送りたい文章を書く。
そして何年前の自分に送るかという設定もできるらしい。
「これで過去の自分に・・・か」
太郎は過去に送りたい文章を入力した。
過去の柄振太郎へ
お前は殺人鬼に狙われている。
気をつけろ。
by未来の柄振太郎
「はははははは。過去の俺がどうなろうと関係ないね」
人は過去なんて関係ないって思ってしまう。だがそれは違う。それは未来から降り注ぐ恐怖。
あなたの身に起こる怖い出来事。もしかしたらそれは未来の自分が起こしたものかもしれない。
歴史は・・・未来は何度も繰り返す。
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