自分からのメール

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「何?うん・・・うん・・・分かってる。・・・うん・・分かってるよ。てか忙しいからもう切るよ」 そういって母親からの電話を切った。 「ほんっと親ってうるさいよな」 この忙しそうな主人公の名前は柄振太郎(えぶりたろう)21歳。 職業は・・・・そう、ニートだ。 太郎はやりたい仕事がある、夢があると言って親の反対を振り切り上京する。 それでも可愛い息子。太郎に生活費を振り込んでいた。 やりたい仕事や夢なんて最初からない。今では立派?な遊び人だ。 時刻は午前11時を過ぎた頃。 うるさい母親からの電話を切った太郎はテレビを付ける。 「お!これめっちゃ近いじゃん!」 それは太郎が住んでいる場所から、車で数分の近い場所で起きた事件のニュースだった。 そこでは今朝、恐ろしい事件が起きた。誰かれ構わず人を刺し殺すという事件だ。見た人を全員殺したのか、目撃者は0。もちろん殺人犯は逃走中だ。 「面白いなぁ。今日近くまで行ってみるか」 面白半分だった。実際に殺人犯と鉢合わせしたら・・・なんていう考えはなかった。
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