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「なんだよ・・・これ・・・」
過去の柄振太郎へ
お前は殺人鬼に狙われている。
気をつけろ。
by未来の柄振太郎
それは未来の自分からのメールだった。
「やっぱりあれが殺人犯・・・・だよな・・・」
殺人を目撃してしまった太郎には今、冷静な判断は出来なくなっていた。
「逃げ・・・ないと。・・・殺される・・・」
そしてこの日、この時を境に太郎はおかしくなった。
すれ違う人すべてが殺人犯なんじゃないかと疑うようになった。
バッグを肩に掛け、こっちに向かって歩いてくる女性。
あのバッグの中にはナイフがあるんじゃ・・・。
そして何度も何度も後ろを振り返るようになる。
誰かが後をつけてきている気がする・・・。
殺人犯が男だったか女だったかも分からなくなっていた。
太郎は家から出るのをやめた。
宅配で訪れる人でさえ怖くなった。
テレビも付けない。
人が・・・・怖い。
そして気づいた時には病院のベッドの上にいた。
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