第1章

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違う。 いつもの舞台の雰囲気と違う。 なんというか「内輪」感があるのだ。学生から主婦までの幅広い年齢層の女性達がみんなが、知り合いのような雰囲気。 今回みたいに誘われなければ、こういう場を経験することはなかっただろう。 私を誘った彼女はこの場になじんでおり、同じ芸人さんを追いかけている人たちと話をしていた。アウェーなうである。 お笑いは「間」をとるのが難しい。 笑いのツボは個人差があるので万人受けする事は難しい。 初見の私はそんなに笑い転げるようなことはないだろうと思っていたが、お笑いのマジックにかかってしまったようだ。 周りの人が大爆笑するから笑うことに対するハードルが下がっていく。 「笑い」を含む感情がこれ以上ないくらい開放された状態になっていく。 事前に知らされていない内容であっても綺麗にボケを拾っていく。 それが笑いとともにすっきりした感覚を植え付けていく。 「次の公演のチケット下さい。」
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