12人が本棚に入れています
本棚に追加
下手くそな女優使って
「私もこれでキレイになりましたー!」なんて
嘘くさいCMやってるあのM社が
そんなすごいことになってんの?!
「今ならまだ、株もそんなに高くないはずよ?
8億全てとは言わないけど、確実に株価が跳ね上がるのは分かってるんだから、半分くらいはそういう投資に回してみてもいいんじゃない?」
!
そういうこと。
やっぱり私は私ね。
逆に安心したわ。
M社の株を買っておけば、
さらに資産を増やせるってわけ?
見た目はどんなにセレブってても
安定のあざとさに納得すらしたわw
「素敵な情報をありがとう。そうね、さっそく明日にでもM社の株を買い占めにいくわ。」
勝つと分かってる勝負なら
やらない手はないでしょ!
「そう。さすが私ね。それを聞いて安心したわ。
それじゃ、幸運を祈ってるわね。」
そう言って、彼女が私に手を伸ばした。
「さようなら、10年前の私。」
そして彼女が私の頬に触れた
その瞬間。
またしても体は光と熱を帯び
目がくらむほどの閃光とともに
彼女は
いなくなっていた。
先週
メールでの接触があったからか
今回のことは
妙に素直に受け入れられた。
それにしても
株式投資か。
私がそんなことに手を出す日が来るとはね~。
私は完全に浮かれていた。
8億円。
株式投資が成功すれば
さらに倍?
いや、もっと???
私は
世界の全てを
手に入れてしまったかもしれない。
そんなおめでたい妄想にかられながら
興奮で眠れない夜を過ごした。
最初のコメントを投稿しよう!