本章

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下手くそな女優使って 「私もこれでキレイになりましたー!」なんて 嘘くさいCMやってるあのM社が そんなすごいことになってんの?! 「今ならまだ、株もそんなに高くないはずよ? 8億全てとは言わないけど、確実に株価が跳ね上がるのは分かってるんだから、半分くらいはそういう投資に回してみてもいいんじゃない?」 ! そういうこと。 やっぱり私は私ね。 逆に安心したわ。 M社の株を買っておけば、 さらに資産を増やせるってわけ? 見た目はどんなにセレブってても 安定のあざとさに納得すらしたわw 「素敵な情報をありがとう。そうね、さっそく明日にでもM社の株を買い占めにいくわ。」 勝つと分かってる勝負なら やらない手はないでしょ! 「そう。さすが私ね。それを聞いて安心したわ。 それじゃ、幸運を祈ってるわね。」 そう言って、彼女が私に手を伸ばした。 「さようなら、10年前の私。」 そして彼女が私の頬に触れた その瞬間。 またしても体は光と熱を帯び 目がくらむほどの閃光とともに 彼女は いなくなっていた。 先週 メールでの接触があったからか 今回のことは 妙に素直に受け入れられた。 それにしても 株式投資か。 私がそんなことに手を出す日が来るとはね~。 私は完全に浮かれていた。 8億円。 株式投資が成功すれば さらに倍? いや、もっと??? 私は 世界の全てを 手に入れてしまったかもしれない。 そんなおめでたい妄想にかられながら 興奮で眠れない夜を過ごした。
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