本章

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「おはよう。二日酔いはどう? さて。今から信じられないこと書くわよ? ちゃんと最後まで読んでね。 まず、私は未来のあなたです。 メールの送信日時を確認してみて。 5年1ヶ月後の2020年2月22日になってるでしょ?」 !? そこまで読んで とりあえず送信日時を確認してみる。 ホントだ…。 2020年2月22日に送信されている。 なに、これ? イタズラ?? 「私は5年後のあなた。 5年後の未来では、時間を超えてメールを送るくらいの技術は、実はもう確立されてるの。 もちろん世界中の人が過去にメールを送ったりしたら、未来が大きく変わってしまうから、その方法は一般には公開されてないし、そもそも過去への接触は法律で禁止されてるんだけどね。 私の旦那が、時空を超える実験のために作られた研究チームに入ってて、私は彼が家に持ち帰ってきた実験用のスマホから、こっそりメールを送ってるの。見つかったら間違いなく警察行きね。 彼にバレるとマズイから、送信済みメールはすぐ削除するし、返信もしないでね。」 返信しないでって… 何それ? ずいぶん勝手ね。 本当に私みたいなヤツね…。 「私が伝えたいのは、来週金曜日発表されるロト7の当選番号。 番号は、◯◯◯◯◯◯◯。 1枚だけで構わない。この番号でロト7を買っておいて。 今週のキャリーオーバー分も含めて、8億円が手に入るから。 信じなくてもいい。とりあえず騙されたと思って、1枚300円分でいいの。買っておいて。」 「…はぁ!?」 あまりに自分勝手な文面と唐突な内容に 思わず声が出てしまった。 ロト7なんて買ったことないんだけど…。 ていうか、こんな嘘くさい話 誰が信じるって…?
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