私と真澄さんと【ラ・クレーム】

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「過去は削除 しましょうよ。 【怖い】なんていう 【恐怖心】があったら 結婚だけじゃなくて 前に進めないよ」 と、マスターは 簡単に言うが…… 「【恐怖】という感情は 今の私には必要ないの? 」 「はい。 その【恐怖心】を 貴女の心から削除して みて下さい 」 「私はパソコン じゃないのよ! 」 マスターは少し "うーん" と唸ってから 「病気と闘う貴女が 一番、辛いのは常に側で 見守る人のほうが伝わり ますよね? 」 「あ……」 そうだ! そうかも知れない。 だから直人は私が 多少の我が儘を言っても いつも文句の1つも言わずに…… 私を見守ってくれているんだ!! 私はマスターが淹れて くれた温かい珈琲を 一口、飲んでから 「マスター、マスターの 言うこと、分かるような 気がします。でも急に 【恐怖心】を削除なんて 私には出来ないかな~」
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