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そういえば、あのときは小雨になっていたとは言っても、かなり雨で濡れていたはず。
足を滑らせたら終わりなのに、あんなに早く工事を再開するものだろうか。
「現場の人は何か言ってた?」
「はあ。だいじょうぶかー? って」
壱子は今度はその建設会社関連のパソコンに侵入を試みたようだ。
まだ、後ろは騒いでいた。
志免はつい振り返り、
「そろそろ、止めた方が」
と言った。
「まだ大丈夫よ」
振り向きもせず、壱子は言う。
「あの、壱子さんは、何処で忠興さんと知り合ったんですか?」
「里美の組織と接触してたときにね。ちょうど忠興さんも出入りしてて、出会ったの。目立つしね、あの人」
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