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「ということは貴方は見ていないのですね。良かった、もし貴方が目撃したという情報が本当で貴方が何もせずに帰って来たとあれば、私が貴方を制裁していたかもしれません。」
「あはははは。冗談にしては笑えないな。仮にもし私がその場にいたとして何が出来る。
それにもし貴方が目撃したとしてルズを救うという選択肢を選択すると思うか。」
「それこそ愚問ですね。私にとってルズさんは家族に他ならない存在ですから…命を捨てる覚悟で助けに行くと思いますし助けに行くと誓ってもよろしいですよ。」
シェルマンは私の発言を聞いて失言をしてしまったと感じたようであたふたと
「冗談ですよ。貴方がそもそも教会を出る機会など皆無なのですからそもそもその可能性はありませんでしたね。」
「どうとってもらっても構いません。私は話の真偽をしれたのでこれで失礼しますね。
…眠れる白雪姫さん。」
と、私は最後に嫌味を込めてそう言い放ってから、後ろに振り向き別れようとした。
「あはははは、私が白雪姫ならめざめさせてくれた貴方は正に王子様って訳ですか。確かにそろそろこれ以上の話の延長も鬱陶しくなってきますね。ではまた。」
というなりシェルマンは再び体を背に付けスヤスヤと音をたてはじめた。
私はそのまま一歩2歩と歩みを始めようかと脳が足に司令をだそうとした瞬間に妙な予感に襲われた。
それは寒気ににたなにかであった。そう、正に悪寒と言ってもいいだろう。
それの正体を確認すべくシェルマンのいる方向に視線をやると…目測5km程先に大きな黒い塊がこちらに近づいている事に気がついた。
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