第1話

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 さて、  あなたは女ですか?  それとも、男ですか?  恋愛の対象は、男ですか?  それとも、女ですか?  この問いに、迷い無く、大きな声で、  答えることのできない  そんな人がたくさんいる。    それは何故か?    それは、  この世には、男と女だけ、とか、  男は女を愛し、女は男を愛す。  そんな、世間が都合よく作り上げた幻想に  心を縛り上げられてしまっている。  それが当然で、  そうあらねばならない。  そう思い込んでしまっているということに気付かずに、  自分の思いにそぐわぬものを、  自分の思いに反するものを、  世間の外へ排斥してしまおうとする  哀しい、哀れな人が、  そんな人がたくさんいるから。  もし、今、他人の性別を判断しなさいといわれたら、    何をもって判断しますか?  性器の形?  染色体を調べる?  人間というのは、身体だけでできていない。  心というものがある。  心が、身体の外形とは違った性を主張する人に、  あなたは間違っていると、誰が言えますか?  言って当然と思うのなら、  他人の心を無視して、  自分の判断に従わせて当然と思うのなら、  それは傲慢の極み。  人の心を理解しようとすることのできない  哀しい、哀れな人だ。      まして、恋愛対象が男か女かなんてことは、  他人にとって、本当にどうでも良いこと。  語弊があるなら、  他人が干渉すべきでないことだ。  その人が、その時好きになった人が恋愛対象。  それでなんの不都合、問題があると言うのか?  私にはさっぱり分からない。  同性愛や、性同一性障害を異常でないと認めてしまうと  本気で、人類が滅んでしまうとでも思っているのだろうか?      
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