一ノ章

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まだ紹介していなかったか。 私の名前は火影。 お稲荷様に仕える狐。 まあ狐って事は先程言ったけれど。 神様であるお稲荷様に仕える私は、妖狐と言う部類に入るらしい。 で、妖狐の中でも私の実力は、あり得ない程、「低い」と言う事。 私だって、薄々勘付いてはいた。 皆が出来ている事が全く出来ないな。って。 それでも私が虐めの標的になっていないのは、私が九尾狐と言う珍しくとても強い力を持っているはずの、種類の狐だから。と、お稲荷様は言った。 それと、狐は人よりは、嫉妬心が弱いともお稲荷様は言っていた。 「ねえ。火影ちゃん。」 あ、お稲荷様の不機嫌そうな声がする。 「アタシの名前はウガノミタマノミコトよ♪」 お稲荷様はウガノミタマノミコトと呼ばないと怒る。 漢字で書くと倉稲魂尊と書く。 あの、スサノオ尊の親族とか。 八百万神の世界ではもう、よくわからない所がある。 お稲荷様は………あ、お稲荷様が倉稲魂尊と呼びなさいと、叫んでいる。 人の心の中まで、お見通しとは、心底恐ろしい人……神である。 一応、倉稲魂尊様は、人の世で言うと男と言う部類に入る。 まあ、身体つきの話だが。 男でもお姉さん言葉を使う。
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