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きっと瓦礫に遮られたもっと奥の通路に居るんだ。
「誰か他にいない?」
小さな声で呟く。
声に出すと
凄まじい恐怖が込み上げてくる。
「誰かぁ!誰か助けて!!」
無駄だと判っていても
叫ばずには居られない。
気が済むまで叫んでいると
どこか遠くで人の声が聞こえる気がした。
「え!?こっち?」
私は右足に
力を入れないように立ち上がり
声の方向へゆっくりと歩いて行った。
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