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「助けてくれ」
見つけた!!
男の人がうづくまったまま呻いている。
私は痛む足を引きずって近寄った。
「水……水が欲しい」
チラリとさっきの
メールが頭を掠めた。
【誰も助けるな】
でも!ちょっと水を
飲ませるくらいいいでしょ!?
蓋を開け
ペットボトルを渡す。
男の人は引ったくるように
受け取ると
ゴクゴクと美味しそうに飲み干した。
そう、何の遠慮も無く
1本全部飲んでしまった!
あと何時間ここに
閉じ込められるか
判らないのに!
「あ~美味しかった!
もう1本ない?」
埃塗れで金か茶か
判らない髪色。
二重の美しい瞳は
無垢で
どう見てもあまり
賢そうではない。
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