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「ごめん、山田さん。」
「...。あたしじゃ無理なんだね。
わかった、いいよ。もともとも1週間って約束だったし、諦めるから。じゃ、バイバイ。」
彼女の言葉に気の利いた事を何も返せずに、ただごめんとしか言えなかった。
「最低だな...俺。」
あいつの事、女として見てるって悟られないように高校2年まで平気で兄貴ヅラしてきたんだぞ。
それなのに...あの日俺の部屋で、あんな顔して寝てるななみを見て魔が差してしまった。
俺が勝手にキスしたって知ったらななみは軽蔑するだろうか。
「好きだ...なな...」
初めて声にした思いは誰に届く事もなく溶けていった。
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