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ただし――とは思う。
ただし、俺がこの顔に弱いのは間違いない。人には好みってものがあって、それは仕方ないのだ。
俺は開き直った。
俺がこの顔に弱いのは、多分じゃなくて間違いなく、遺伝のせいだから。
苦笑し、そっと空を見上げる。
そうだよな? じいちゃん。
目を焼かれそうな強烈な太陽が、俺たちを照らしていた。
太陽は、じいちゃんの頭みたいに眩しい。
スケベで男たらし? で、恋敵でもあった、憎らしくて大好きなじいちゃん。
十七の夏。
じいちゃんが俺にくれたのは、恋が飛び出す、恋の魔法のランプだった。
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