②ちょっとした仕草が可愛くて

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 ……ゴクリ。  恐る恐る、その頬に触れてみる。 「ん……」 「あ、わ、わり」    一応謝ってはみるが、彼女は未だ夢の中。  ただ、身じろぎをしたせいで向かい合う形になってしまった。  正面から見るサラの寝顔。  ……か、かわいい。  目が離せないその寝顔に、自然と吸い寄せられるように顔が近付いていく。  意識のない相手に何を、と叱りつける自分がいるが、やっちまえと煽る自分がいるのも確かで。  近付いた唇が、サラのそれと触れ合うまであと僅か―― 「何やってんの」 「ぎっ?!」  いつからいたのか、銀髪の男――シンが真正面からオレをじっと見据えていた。  そして、くそ意地悪い笑顔であわあわと慌てるだけのオレの額をつついてきた。 「寝込み襲うなよ。むっつりだなぁ」 「ち、ちげぇよ!!」 「しー、サラちゃん起きるぞ。まぁ気持ちはわからなくもないけどな。こんだけかわいい寝顔なら……ブラック、キス以上はするなよ」 「ばっ……!」  かじゃえの、と続ける前にシンはへらへらと笑いながら遠ざかって行く。 .
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