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「私、貴方の事が嫌いなんです。……殺したいほどに。だから死んでください」
にこやかに微笑んで、彼女は残酷な言葉を投げ付けた。普段おしとやかで、誰にでも分け隔てなく優しい彼女からは想像も出来ない姿だった。
周りが制止の言葉を掛けるよりも早く、彼女は上げた手を彼目掛けて躊躇なく振り下ろした。
きゃーっ!!
女生徒たちの叫び声が響き渡る中、彼女はその手に握られた引き金を引く。
ぷしゃー!!
勢い良く噴射された白い死神は、瞬時に彼の体を包み込む。死神の抱擁に、彼はもがき苦しみながらもその一切の活動を停止した。
……しばしの沈黙の後、床には殺虫剤に塗れ事切れたゴキ○リが横たわっていた。
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