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「でも、席はどうしよう」  日曜日のファーストフード店は、時間に関係なくそこそこ客がいる。  昭久は場所取りに座っておくよと言う深浦の手を取り、強引に立ち上がらせると、自分が着ていたコートをテーブルの上に乗せた。 「これで大丈夫だろ。行くぞ」  深浦は驚いたように目を見開き、自分の手を昭久のことを見比べると、少しだけ嬉しそうな顔で首を縦に振った。
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