第7章 海賊募集します

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海賊を志す者は普通、もっと屈強だろう!? なんかひ弱そうなのが来たぞ!!それにオドオドしてる!! 俺の目の前に現れたのはオドオドしたおっさんだった…… 「なかなか使えそうじゃ無いですか?」 な、なにぃっ!? ブルグンがとんでも無い事を言いやがった…… 俺は夢でも見てるのか!?いや、このゲーム自体、夢の中でプレイするもんなんだが…… 「本気か、ブルグン?」 俺はブルグンに聞く。 するとブルグンはキョトン顔だ。 なんでだよっ!?なんで、お前がキョトン顔なんだ!!普通、こっちがキョトン顔だろうが!?それにお前のキョトン顔なんか見たくねえよ!! お前と話してたら頭がおかしくなっちまうよ!! 「だって、こいつぁ自分から海賊になりたいと志願してるんですよ!!」 「……」 「普通無いでしょう?」 ブルグン……お前という男はどれだけ俺を惑わせるんだ…… 俺はめまいで地面が揺らぐのを感じた。 普通は自分から海賊になりたいとは思わない? どういう事だ!? 「ブルグンッー!!」 俺は怒鳴る!! 普通は海賊になりたく無いとはどういう事だ!俺はブルグンに聞いた! すると、あろう事か……危険極まりない海賊という職業は、誰もなり手がないと言いだした。 海賊になるなんて、奴隷階級の者が今よりひどい生活は無いと思い、脱走して海賊の仲間になるか、貧困の為に食うに困った荒くれ者がなるそうだ…………はっはー!なんだ、そりゃ!?楽しいったらありゃしない。 「……だから、人が集まらない時は俺ら街から、使えそうな若いのをさらって来るんですよ。いつ……」 やめてくれー!!もう勘弁してくれ!! 「……だから、海賊を始める者も、やるのは一回、一回の航海で出来るだけ金をかき集めて、死なずに戻って来れたら御の字で、金持って海賊やめる奴も多い……」 「……頼む、喋るな、ブルグン。一度静かにしてくれ」
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