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海賊を志す者は普通、もっと屈強だろう!?
なんかひ弱そうなのが来たぞ!!それにオドオドしてる!!
俺の目の前に現れたのはオドオドしたおっさんだった……
「なかなか使えそうじゃ無いですか?」
な、なにぃっ!?
ブルグンがとんでも無い事を言いやがった……
俺は夢でも見てるのか!?いや、このゲーム自体、夢の中でプレイするもんなんだが……
「本気か、ブルグン?」
俺はブルグンに聞く。
するとブルグンはキョトン顔だ。
なんでだよっ!?なんで、お前がキョトン顔なんだ!!普通、こっちがキョトン顔だろうが!?それにお前のキョトン顔なんか見たくねえよ!!
お前と話してたら頭がおかしくなっちまうよ!!
「だって、こいつぁ自分から海賊になりたいと志願してるんですよ!!」
「……」
「普通無いでしょう?」
ブルグン……お前という男はどれだけ俺を惑わせるんだ……
俺はめまいで地面が揺らぐのを感じた。
普通は自分から海賊になりたいとは思わない?
どういう事だ!?
「ブルグンッー!!」
俺は怒鳴る!!
普通は海賊になりたく無いとはどういう事だ!俺はブルグンに聞いた!
すると、あろう事か……危険極まりない海賊という職業は、誰もなり手がないと言いだした。
海賊になるなんて、奴隷階級の者が今よりひどい生活は無いと思い、脱走して海賊の仲間になるか、貧困の為に食うに困った荒くれ者がなるそうだ…………はっはー!なんだ、そりゃ!?楽しいったらありゃしない。
「……だから、人が集まらない時は俺ら街から、使えそうな若いのをさらって来るんですよ。いつ……」
やめてくれー!!もう勘弁してくれ!!
「……だから、海賊を始める者も、やるのは一回、一回の航海で出来るだけ金をかき集めて、死なずに戻って来れたら御の字で、金持って海賊やめる奴も多い……」
「……頼む、喋るな、ブルグン。一度静かにしてくれ」
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