5#雁、仲間にガン!!とぶちかまされる

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 「・・・・・・」  リーダーのバンシは、辺りを見渡した。  「・・・いない?!」  バンシは、いつもの群れの仲間が田んぼに全く居ないことに気付いた。  「まあ、僕が一番乗りってことだな。  時期に僕の純真な部下達がやって来るでしょ。」  バンシはそう思うと、早速田んぼの落ち穂を啄んだ。  「僕が全部独り占めも何だな。少しは残しとこ。」  がしがしがしがしがしがしがし。  「しっかし、妙だな。誰も居ないなんて・・・」  ばさばさばさばさばさ・・・  「?!」  ガン!!  「あうちっ!!」  上空からやって来た仲間のガンが、バンシの頭を蹴り飛ばしてきた。  「いてててて・・・な、なんだぁ・・・?!」  ばさばさばさばさばさ・・・  「うりゃーーー!!」  「このやろーーー!!」  ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!  更に上空から、部下のガンの群れが『リーダー』のバンシの身体を目掛けて襲いかかり、集団フルボッコにしてまわしまわった。  バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バシッ!!ボカッ!!バキッ!!ボカッ!!ボカッ!!バスッ!!ボカッ!!バキッ!!バキッ!!バシッ!!ボカッ!!バスッ!!  「あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!や!やめて!やめて!やめて!やめて!やめて!やめて!」  「じゃあ、やーめた!!サブリーダーやめた!『リーダー』になろうっと!!」  サブリーダーのオムは、ぺっ!と唾をバンシに吐き捨てて言った。  「やーめた!!やーめた!!やりたいホーダイの傲慢リーダーの部下なんてやーめた!!」  「ばいばーい!!」  「くたばりやがれー!あっかんべー!」    部下のガン達は、バンシから『部下』を『やめて』どんどん居なくなってしまった。  「何でやねん・・・?!」  バンシは知らなかった。
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