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「・・・・・・」
リーダーのバンシは、辺りを見渡した。
「・・・いない?!」
バンシは、いつもの群れの仲間が田んぼに全く居ないことに気付いた。
「まあ、僕が一番乗りってことだな。
時期に僕の純真な部下達がやって来るでしょ。」
バンシはそう思うと、早速田んぼの落ち穂を啄んだ。
「僕が全部独り占めも何だな。少しは残しとこ。」
がしがしがしがしがしがしがし。
「しっかし、妙だな。誰も居ないなんて・・・」
ばさばさばさばさばさ・・・
「?!」
ガン!!
「あうちっ!!」
上空からやって来た仲間のガンが、バンシの頭を蹴り飛ばしてきた。
「いてててて・・・な、なんだぁ・・・?!」
ばさばさばさばさばさ・・・
「うりゃーーー!!」
「このやろーーー!!」
ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バキッ!!ボカッ!!バシッ!!
更に上空から、部下のガンの群れが『リーダー』のバンシの身体を目掛けて襲いかかり、集団フルボッコにしてまわしまわった。
バキッ!!ボカッ!!バシッ!!バシッ!!ボカッ!!バキッ!!ボカッ!!ボカッ!!バスッ!!ボカッ!!バキッ!!バキッ!!バシッ!!ボカッ!!バスッ!!
「あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!あうちっ!!や!やめて!やめて!やめて!やめて!やめて!やめて!」
「じゃあ、やーめた!!サブリーダーやめた!『リーダー』になろうっと!!」
サブリーダーのオムは、ぺっ!と唾をバンシに吐き捨てて言った。
「やーめた!!やーめた!!やりたいホーダイの傲慢リーダーの部下なんてやーめた!!」
「ばいばーい!!」
「くたばりやがれー!あっかんべー!」
部下のガン達は、バンシから『部下』を『やめて』どんどん居なくなってしまった。
「何でやねん・・・?!」
バンシは知らなかった。
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