2#雁、ガンをつけられる

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 ・・・・・・  ・・・・・・  ガン!!  「まだ何寝てるんだよ!!」  サブリーダー雁のオムは、グーグーと鼻提灯を脹らませて眠りこけていたリーダー雁のバンシを、ヒレ脚で渾身の力で蹴り飛ばした。  「何で、こんなバカがリーダーになったんだろうなあ?!全く任せられねえよ。お前にはこの群れは・・・!!」  バンシは、リーダーが不慮の事故・・・人間の狩猟の流れ弾で射殺された・・・で死んだ後、残された群れの籤引きで適当に新たなリーダーに決まってしまった。  「鍵になれーーーー!!」  「はあ?」  「やだねぇ!!」  「おめーのことリーダーと認めてねーから。」    「竿になれーーーー!!」  「あっそう!」  「ふーーん・・・」  「お前の指図はうけぬゎーーーい!!」  という具合に、誰も一応リーダーのバンシにはだーーーれも言うことを聞かずに、皆『ガン』をつけて睨み付けられる存在だった。  で、実質的には副リーダーのオムが群れの指図している状態だった。  「ねー、皆!!こいつ、もう要らねえから置いていっちゃおうか?」  「さんせーい!」「ばいばーい!!」  ・・・舐められてる・・・!!  ・・・完全に舐められてる・・・!!  ・・・僕は仮にもリーダーだぞ・・・!!  バンシは悔しさに居ても立っても居られなくなり、息を深く吸いこんで思いきって言ってみた。  「皆!!せいれーーーつ!!」  ばっー!!  「あれ?本当に皆整列しちゃった!?」  
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