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ガン!!
「まだ何寝てるんだよ!!」
サブリーダー雁のオムは、グーグーと鼻提灯を脹らませて眠りこけていたリーダー雁のバンシを、ヒレ脚で渾身の力で蹴り飛ばした。
「何で、こんなバカがリーダーになったんだろうなあ?!全く任せられねえよ。お前にはこの群れは・・・!!」
バンシは、リーダーが不慮の事故・・・人間の狩猟の流れ弾で射殺された・・・で死んだ後、残された群れの籤引きで適当に新たなリーダーに決まってしまった。
「鍵になれーーーー!!」
「はあ?」
「やだねぇ!!」
「おめーのことリーダーと認めてねーから。」
「竿になれーーーー!!」
「あっそう!」
「ふーーん・・・」
「お前の指図はうけぬゎーーーい!!」
という具合に、誰も一応リーダーのバンシにはだーーーれも言うことを聞かずに、皆『ガン』をつけて睨み付けられる存在だった。
で、実質的には副リーダーのオムが群れの指図している状態だった。
「ねー、皆!!こいつ、もう要らねえから置いていっちゃおうか?」
「さんせーい!」「ばいばーい!!」
・・・舐められてる・・・!!
・・・完全に舐められてる・・・!!
・・・僕は仮にもリーダーだぞ・・・!!
バンシは悔しさに居ても立っても居られなくなり、息を深く吸いこんで思いきって言ってみた。
「皆!!せいれーーーつ!!」
ばっー!!
「あれ?本当に皆整列しちゃった!?」
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