第1章

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「わぁー。かわいぃぃ。これ私、欲しかったの。どうしてわかったの?」 (もう、いい加減にしてくれないかな…。キモいんだけど。) 「だって、君の事だよ。分からない訳がないだろう?」 (よし!喜んでる!プレゼント作戦成功だ!良くやった!僕!) おいおい…そこの男…空気読め。 こんなの日常茶飯事。更にプラスあっちの方の心の声まで聞こえるんだよ…。あっちって…うらめし~の方ね。 足のない美人のお姉さんが、こっち見てる。 やな予感。ニコッって…俺に笑いかけるんじゃねぇよ。 (カツ丼…食べたい…。) うわぁ…やめてくれ…。俺の場合、意識的に心を読めるけど、読もうとしなくても駄々漏れが特によく聞こえるんだよ。 このお姉さんは、カツ丼が食べたかったらしい…。 だけど…もう食べれないじゃん…。どうしてやればいいのか、わかんねぇ。 (カツ丼…食べたい…。…カツ丼…食べたい…。 カツ丼…カツ丼…)
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