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俺は今、カツ丼なんて食べたくねぇ…。
わかったよ…。
お姉さんの為に食べましょう。行くよ、そう声をかけて、お姉さんと定食屋に行く。
定食屋のおやっさんにカツ丼2つって言って席につく。
「兄ちゃん、凄いねぇ。大盛りにしてやろうか?」
「いいえ…あの、普通のを2つお願いします。」
こちらにいらっしゃるお姉さんは…見えないよなぁ…。チラッとお姉さんを見る。
おいおい…何だよ、その笑顔。
(ありがとう。優しい子。)
!!
なっ…!そんな顔をすんな。
…ったく、しょうがねぇなぁ。お姉さんの手を取って意識をダイブさせる。
いいよ。カツ丼を食べる間だけね。
2つのカツ丼を食べるお姉さん?俺?見た目は俺。意識の一部はお姉さん。
「もう、いいでしょ?」
定食屋を出て、お姉さんに言うと
(ありがとう。優しい子。)
って、俺の頭を撫でて消えた。
はぁ~。勘弁してくれ…。実はこんなのも日常茶飯事。
だって…シカト出来ねぇじゃん…。
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