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こんな日常を送りながら、実は俺には秘密があるんだ。
今日みたいに天気のいい日はバイクを飛ばして埠頭まで行く。
防波堤に腰掛けて、意識を深海に集中させるんだ。
深海に俺の友達がいる。
デメニギス…頭が透明のちょっと変わった奴。
深海の海中をただ彷徨うだけ。
デメニギスは優しい。
デメニギスは俺を癒してくれる。
(タケル…来たんか~)
たぶん、デメニギスはおっさんだと思う。何十年も深海にいるんだから。だけど、歳とか人間とか魚とか関係なく俺達は友達だ。
デメニギスの意識にリンクして暫く深海を漂う。デメニギスは自分の意思で泳がない。流されるまま。そんな時間が俺を元気にしてくれる。
(タケル、疲れとるんか~)
(うん。でも、お前に会えたから。)
(お前って…なんやねん。わしはお前の恋人か?)
(うっは~うっぜぇ♪あははは)
(ご機嫌やな~タケル)
(まあな。で、何してたの?)
(ん?わしか?漂ってたでぇ~毎日な。)
デメニギスに半分なった気分で時間を過ごす。
じゃあまたなって、デメニギスと別れてバイクを飛ばした。
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