ジュンタくんのちょっとクズな話

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…よし、いける。 俺は初めて勝算の可能性を見た。アキの反応を見ながら彼女の弱いところを集中的に攻め、閉じた脚を何とか緩ませる。そこへすかさず指を潜り込ませた。 「ああ…。駄目、ジュンタさん。…もう」 反応に甘さが感じられる。さっきまでと明らかに違う。更に指を動かそうとすると、アキが力を振り絞るように何とか最後の抵抗を試みる。 「ねぇ、誰か来たら、…こんなとこ見られたら。チサトさんとか、…先輩、とか」 先輩にこんなとこ見られたら死ぬ。 やけにそれだけがきっぱりと聞こえる。 「誰も来ないよ」 「でも」 身体を強張らせて俺を押し退けようとするアキ。そうか、ここに人払いがしてあることは彼女は知らないし。しかし確かにそんなに厳重なバリアではない(初めからそんなつもりじゃなかったし)。もっとしっかりしたシールドを張ることにする。 手の動きは止めずに口の中で唱え始めた俺に気づき、アキは抗議するように言った。 「そんなことしたって…、先輩にはわたしの危機がわかるんでしょう?」 助けに来てくれると恃みにしてるのか。少し可哀想だったが、シールドを張り終えた俺は耳許で話しかけて彼女の希望を打ち砕いた。 「眷属の危険を察知できるってこと?霊の場合、こういうのは危機に入らないよ。本物の肉体じゃないし…。消滅しそうな時か、封じられる時に限られる。そうでない限り、向こうに届くことはないよ」 相当強めなシールドも今、張っちゃったし。 俺の指が更に深く探る動きへの反応と、絶望のため息とでアキは喘ぐように呻いた。 『他力本願じゃ駄目だ。自分で何とかしなきゃ』 いや何とかしなくていいから。 もうこのまま、何も考えずに身を任せてくれたらいいのに。 俺の手が彼女の胸や脚の間を柔らかく愛撫するたびに、アキの中で快感が高まっていくのが手に取るようにわかる。気力を振り絞って抵抗を維持しているのだ。 「お前そうやって話してて、可哀想だと思わないの?」 さっきからずっと憤慨しているらしい女装の声が何となく聞こえてくる。ああこいつ聞いてたんだっけ。まぁまぁどうでもいい。 「本意じゃないんだから、感じてようが何だろうがどっちでもいいじゃないか。もう離してやれよ。痛々しくて聞いてられない」 うるさいな、今いいとこなんだから。 「微に入り細にわたって全部話せっていってたのはお前だろ。黙って最後まで聞けや。ここまで来たら全部話させろ」
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