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「みんなー、心がね。本当の魔法使いになったんだってー。」
王子様のその言葉に
「え。なんだって?」
息ぴったりに言ってくる、宰相。
ん。なんだか、こいつのノリ良いぞ。
「そうか。心殿が。」
なんて、頷いてる。
いや、何頷いちゃってるの。
あぁ、自分がつくづく嫌になる。
そんなに、政治に出たくないなら、宮廷などに来なければ良かったのだ。
諦めて、出てやれよ。なんて、ほざくもう一人の自分と大格闘を繰り広げる。
なんか、宰相相手に言っていた王子様が、いきなりこちらに話を降ってくる。
多分、私が魔法使いだと、思わせる為の全てを言っていたのだ。
「ね。心。」
多分、これは、魔法使いなんだよね?が、前に入っていたのだろう。
それなのに、私は、思わず「うん……。」と、頷いてしまった。
私的には、相槌だったのだが。
「認めましたぞ。」
それを、Yesと受け取った宰相こんにゃろうがみんなにお触れを回して、今にいたる。
土下座が、こんなにも、圧巻だとは。
なんて、冷静にはなれないのである。
「ぷ、うふふ。」
笑ってる笑い上戸王子様は、無視しておこう。
金輪際。
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