想い

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想い

人は皆どうだろう?地球という玉の中で平穏に、不穏に、生きている。 私は…あの日から感情をなくした。 さかのぼったりはしない… 「面倒」だから… 「ハンカチ落としたよ」 知らない人が拾ってくれた。 学校の廊下で…… 私は「ありがと」なんて言わず、「あ、うん」 そう言っただけだ。 無愛想…いやもっとボォーっとしてる感じ。 言うならば、自然にすべてを拒絶してるような私だった。 知らない人はそのままどこかへどこかへ行った。 そして私は、放課後、一人でいつものように帰ろうとした。 でも、知らない人がいた。知らない人は私に声をかけた。 「一人なの?あ、ごめん同じクラスの要さんだよね?」 「そうだけど」  もう…なんか面倒だった。 「俺、明っていうんだけど一緒に帰んない?」 「いいよ」  断ることすら面倒くさい。 「なんか、要さんって暗いよな…あ、ごめん暗いってか…」 「別に、暗いよ」 うるさいな……どっかいけばいいのに。 「ご、ごめんなんて言えばいいかわかんなくて」 「さぁ?なんていえばいいんだろうね」  どっかいかないかな… 「あ、怒ってる?」  知らない人(明)は困った顔をして怒ることはいっさいしなかった。 …なんでうせねぇーんだよ… 「ごめん」 「すみません」 どうせそんなことしか並べない。 「要さんって怒るんだね」 珍しくもそんな言葉が耳に入った。 「………………………」私は何も言えなかった。 「ご、ごめん!ごめんって」  なんか知らない人(明)は少し他人と違う気が…  なんてことはなく。他のやつと大して変わらない。  詰まらなかった。  話すのすら面倒くさくなった。  私は、謝り続ける知らない人を無視して帰った。 次の日ー 学校に登校して、校門についたら 誰かに肩をたたかれた。それはー知らない人(明)だった。 「要さん許してよ」  こんなにつきまとってくる奴は初めてだった。 ウザかった。 「いいよ?いうこと聞いてくれたらね」   これでもうコイツとはおさらばできる。 「何?」期待していたようだけどけれど…  私は、そんな他人のことなんて気にしてなかった。 「関わらないで」って言った。 知らない人(明)は「いいよ」といってどこかへ行った。 それから知らない人(明)は私に関わらなくなった。 楽だった。
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