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僕と姉は、延々と続く山道を歩いていた。
「本当にこの道であってるんでしょうね!」
怒りながら歩くお前の荷物を全て、持ってやっているのは誰だと思ってるんだ。
だが、あえて言わないことにしよう。
しばらく進むと、広大な原っぱに出た。
「…ここ?」
姉のめんどくさいテンションのアップダウンを心身に受けていた僕はさらに、頭が痛んだ。
原っぱの真ん中に、突然、黒い穴が空いた。
「よっと、有難うごさいます.神サマ。」
「まぁいいって。元々,この子達の試験は私も見たかったし。」
そう言って、中学生くらいの女の子がこちらを見た。
「あ、君たちには事前にコインが届いているよね?」と、銀髪の男の人が言った。
「はい、事前に使い方も確認してきました。」
「完璧にマスターしてきました!」
「姉の過言です。すいません。」
ゴッ!!
頭に鈍い音が響く。
「アハハ、な、仲がいい姉弟だね…」
その後、先程の神サマを交えて5分ほどトークした後、本題は始まった。
「じゃ、試験はじめよっか。」
と、銀髪の男の人が言った。
「俺の名前は、玉兎、試験官で、無料学園『フリーダム』の2期生だ。今回君たちは僕達、無料学園『フリーダム』第63部隊の入学試験を受けてもらうよ。
戦う準備は出来てるかい?」
銀髪先輩の急に雰囲気が変わった。
僕達姉弟はゴクリと、生唾を飲んで、
「お願いします。」
「いつでもおっけぃデス。」
と、言った。
その瞬間、先輩の左手が横に伸びて、
「オープン!!」と、叫んだ。
この叫び声が戦闘開始の合図だった。
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