第1章

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「今日も暑いなあ。干乾びちまいそうだ」 「あっ! じゃあアイス買ってさ、食べながら帰ろうよ!」 「梨花は、僕か修平がふたつに分けられるアイス買う、って信じてるでしょ」 「うん。だっていつも、修平か幸助が『はい』って、渡してくれるじゃない」 「だって俺ら、お前が買い食い禁止されてるの知ってるし。もらったから食べた、って言い訳用意しておかないとダメだろ。食ったけど買ってない、ってね」 「そのぶん、ふたりの誕生日プレゼントは豪華にしているつもりよ?」 「まあな。でもあんなに高いの要らねえからな。もっと自分の好きなもんに使えよ」 「あげた倍以上は返されている気がするよ、本当にさ。別に気を使わなくたっていいのに」 「私のモットーは、お礼は三倍返し! プレゼントを選ぶ時間がとても好きなの。だから我慢して受け取ってね」
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