第1章

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「修平、決まった?」 「うん。幸助は?」 「オッケーだよ。ケース開けるね」  そうして俺が掴んで取り出したのは、ふたつにパキッと折れるソーダ味のアイスバー。同じタイミングで幸助が取り出したのは、ふたつでワンセットの飲むアイス、チョコ味。  言葉もなく、静かに勝負の火蓋が切って落とされる。 「はい、まいどあり」  老婆のおっとりとした声に流されるよう、ジワジワと汗が浮き出てくる外へと出た。
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