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暫く何か考え込むようにロッカーの前に立っていたが、そのまま後ろを振り返ると、ショッピングモールの建物が見えた。
明生は腕時計を見て現在の時間を確認した。
時計は高価なものではないが、アウトドア用の完全防水のものだったため破損を免れたのだ。時計のデジタル表示ではあと二十分足らずで十時になるところだ。
「ゆっくり歩いたら、丁度開店時間か…」
明生はロッカーを開けることなく、ショッピングモールに向かって歩き始めた。
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