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母さんがドアを無理矢理開けて、入ってくる。
バリケードが破られた。
母さんは部屋の隅で体育座りをしている僕に近付き怒鳴り散らした。
「アンタ自分の立場わかってんの!?アンタが学校に行かないから、お母さん恥ずかくて近所でロクに買い物も出来ないじゃない!」
【今日も佐々木さんに嫌味を言われた…これもみんなこの子のせい】
母さんが僕を叱る声と心の声が聞こえる。
僕はそれが嫌で耳を塞いだ。
が、数秒後に僕は母さんの平手打ちを食らった。
「ちゃんと聞きなさい!」
僕を叩いた母さんは怒りと憎しみの目で僕を見下ろした。
もう嫌だ、ここにも僕の居場所なんかなかった。
どこにもない。
「助けて…」
ポツリ、呟く。
あの人なら、父さんならわかってくれる。
「父さん……」
「っ……!?」
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