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会話を終え千円札を受け渡すとお母さんは再びテレビに目を戻した。
やっぱり俺のお母さんは優しいなあ。
全然怒らないで許してくれた。
こんなにお金もくれたし、幸せだ。
コンビニへと向かおうとしたら何か聞こえた。
ん?なんだろう?
『帰ってこなくてもよかったのになー。いつもご飯作るの面倒なのよね。』
え?
「お母さん、帰ってこなくてもよかったって俺のこと?」
そう尋ねるとお母さんはとても驚いた様子でこちらを凝視した。
「そ、そんなこと言ってないわよ!私何も喋らなかっ、たわ。」
『なんで私の思ったことわかったのかしら。気味が悪い!』
確実に後者のほうは口から発されていなかった。
面と面を向かって話していたからはっきりとわかった。
「そ、そう。じゃあ俺はそのまま学校行ってくるよ。」
「いってらっしゃい。」
『なんなのこの子。家から追い出そうかしら。』
俺は何も知らないふりをして急いで家を出た。
どうゆうこと?
心が読めた。
しかも内容は最悪。
お母さんから愛されてなかったの?
混乱したまま学校へと向かった。
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