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「あ、驚ろかしちゃってごめんね。助けてくれてありがとう!」
ぶつけた頭を抱えながらたっちゃんは恐る恐るクロに近づく。
「な、なんで喋れるの?クロ。」
「世の中不思議なことがいっぱいあるんだ。いちいち気にしてちゃキリがないよ!」
「いや、気にしない方が無理な気がするんだけど・・・。」
意気揚々としているクロに比べてたっちゃんとマルは頭の整理ができていないようだった。
ぶーやんは気を失っている。
「そんなことより、3人にお礼がしたいんだ。とっても素敵な力をあげる!」
「「力?」」
2人は声を揃えて疑問をぶつけた。
「そう。時間を巻き戻す力、人の心が読める力、他人を操れる力。1人に1つあげる。どれがいい?」
まだ整理しきれていない2人の頭にはクエスチョンマークが浮かんでいる。
「じゃあ俺は、時間を巻き戻す力が欲しい。」
「え、ちょっ、早いよ!じゃあ僕は他人を操れる力が欲しい!」
「決まりだね!じゃあそこで倒れてるぶーやんには人の心が読める力をあげよう!えいっ!」
クロの掛け声と共に一瞬だけ真っ白い光りに包まれた。
「え、何?」
「力をもらった、ってことかな?」
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