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セレクションの話をもらった翌日の放課後、
伸二は受験を決心したことを鬼軍曹に伝えた。
「先生、
俺、
セレクション受けます!」
昨日までとは違い、
顔つきも、
口調も引き締まった伸二を見た鬼軍曹は、
おのずと自分自身の気持ちも引き締めて、
セレクションの説明をし始めた。
「お前ならそう言うと思ってな、
もう登録だけはしてある。
なにしろ締め切りは昨日だからな」
選手権の県予選以降、
伸二が試合の事でくよくよ悩んでいる間にも、
当然時間は進んでいた。
今回の件に関してもあまり時間がなかったのだ。
鬼軍曹は伸二の状態を考えて、
気持ちの落ち着くぎりぎりのタイミングまで待ってくれていたのだ。
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