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伸二は毎日のランニングによって、
試合をこなすだけの体力は付いてきていた。
地元チームの練習試合でもいくつか得点が決められるようになってきた。
しかし、
第一線でしのぎを削るだけの試合感覚がどうしても身に付いてこないことに、
伸二は次第に焦りを感じるようになってきた。
そんなある日、
日課のランニング中に、
啓介とばったり再会した。
この再会はある意味偶然ではなかった。
ランニングの距離を20キロにしてから、
伸二は以前と違うコースを走るようになっていた。
しかしこの日は試合勘の焦りから沈んでいた気分を紛らわすために、
以前の10キロのコースを走っていた。
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