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「伸二ごめん、
ずっと謝りたかったんだ」
「あの時は伸二に前を向いてほしくて、
ついきついことを言ってしまった。
ほんとにごめん!」
先にいうべきセリフを啓介に言われてしまい、
動揺した伸二は引っ込みのつかない気持ちも忘れて口を開いた。
「謝るのはこっちの方だ、
啓介の言うようにあの時前を向いていたらこんなに出遅れることもなかったと思う。
俺の方こそほんとにごめん」
聡明な啓介は、
伸二に先があることを見越して、
早いうちに克服して前進してほしかったに違いなかったのだ。
伸二はそのことをようやく理解した。
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