第1章 伸二の後悔

4/5

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
(「俺だってシュートが打ちたいよ」) 試合の帰り道、 一人電車に乗る伸二は、 自分の不甲斐なさを棚に上げて、自分を責めるチームメイトの事を恨んだ。 この大会まではチームに貢献してきたし、 チームメイトとは理解しあえていると自負していたからだ。 伸二の高校生活は決して不遇ではなかった。 中学時代、 県の選抜メンバーにも選ばれていた伸二は、 県内でも屈指のサッカーの名門校へ進学、 持ち前の得点力が評価され、 1年生からCFとしてレギュラーで試合に出ていた。 啓介とは、 中学の選抜時代からの付き合いで、 自分を一番理解してくれていると思っていたから、 自分のミスを指摘されたショックも大きかったのだ。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加