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そうやって別れを思うのに夢のような既視感だけがあって、いつまでも俺たちの仲は変わらない。
ただ、彼女が色褪せ太っていく。そして、次第に話題が合わなくなってきた。
俺は彼女から別れを切り出すのではなく、俺から切り出した別れを了承するようにイメージを変更した。
あっさりしたものだ。最後に握手までして彼女は俺の前から去って行った。
初めからこうすれば良かったのに……。
後姿が以前見た、彼女の母親そっくりだ。
本当に急激に老け込んでしまったようだ。
まあ、いい。これでしばらくは独りだ。
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