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帝都。
ザーフィアス。
女性並みに長い黒髪に、胸元の大きく開いた服を着こなす青年は、帝都の下町にある自宅の窓からの朝日を浴びる。
「ユーリっっ!」
青年の部屋の向こうから声が聞こえる。
少年の声だ。
「ユーリ、起きてよ!」
ドンドンと扉を叩く音がする。
「はいはい、起きてるぜ…………っと」
ユーリと呼ばれる青年は、扉を開ける。
扉を叩いていた少年は開いた扉に対応できず、
ユーリ側に開かれた扉についてきた少年は彼の足元にばたっと倒れる。
「い、いっだーーー」
少年は鼻を床にぶつけてもだえる。
そして、身の丈に合わない大きなかばんを肩に下げた小さな少年は、ユーリを見上げる。
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