第一章 ユーリ編1

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「さて、カロル先生」 ユーリが手を差し出し、カロルを立たせる。 「今日の仕事は??」 「はっ! そうだよ、こんなのんきにしてる場合じゃないよ! 早く東門に行かなきゃ!」 カロルはわたわたと慌てながら、ユーリの服を掴み、駆けていく。 「おいおい、ちょっ……!」 ユーリはカロルに引っ張られていく。 「早く早く! 九時には来てくれてって言われてるんだよーー!」 カロルは悲鳴にも似た声をあげながら、ユーリを引っ張っていく。 「…………」 ラピードはそんな二人を眺め、壁に立てかけてあった布の袋に包まれた長い物体を器用にくわえ、二人を追いかけていった。
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