第一章 ユーリ編1

9/31
前へ
/39ページ
次へ
「あらよっと!」 ユーリは片手に持った剣を狼型の魔物の横腹を這わせる。 全く音のしない斬撃音と共に、魔物は黒い塵と化す。 「う…うらうらぁ!」 カロルはヤケになりつつ、大きなかばんから取り出したハンマーで植物のツボミのような魔物を叩き潰す。 「………………ッッ」 ラピードはそんなカロルのフォローに入り、口に加えた小刀で周囲の魔物を瞬殺していく。 「ラ…ラピードいればボクいらないんじゃ……」 カロルが愚痴をこぼす。 「馬鹿言ってないでとっとと倒して終わらせるぞ、カロル先生」 いつの間にかカロルの隣りにいたユーリが言う。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加