3601人が本棚に入れています
本棚に追加
「いやいや、君が気にすることじゃないよ」
海先生が近づいてきて、理佐の肩を軽くポンポンと叩いた。
「あの子は昔から誕生パーティを嫌がっていたしね。どういう理由かはよくわからないんだが」
そうか、先生は母親が出ていった記憶と自分の誕生パーティが怜の記憶の中で繋がっていることを知らないんだ。
「この家に足を踏み入れてくれたことだけでもよかった。だからもう気にしないで」
「……皆さんはどこに行ったんですか?」
「裏庭だと思う。ジェイたちがプールに入りたいとか言ってたから。マリアも一緒じゃないかな」
先生の家のプールは温水プールなので1月でも入れるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!