アメリカ編: 何度でも

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*** (バスルームってこっちかな) 先生から渡された着替えを持って言われたとおりに廊下を曲がると、それらしき部屋が目についた。 (うわっ) ガラガラガラッと重めの引き戸を思いっきり引くと、部屋の中に立ち込める湯気が襲ってきた。 「なにいきなり入って来てんの」 湯気の向こうから呆れ声が聞こえてきた。 ええっ!? ちょ、ちょっと!! 「ヤダ、なにか腰に巻いてよ! 」 「風呂場だろ、素っ裸であたりまえだろうが」 だ、だってーっっっ!! もう中に入っていると思ったんだもの! 「これ!」 慌てて着替えを差し出した理佐に、「あ、そういえば着るものがなかったな。サンキュ」 と今更そのことに気がついたかのように怜が言った。
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