アメリカ編: 何度でも

73/80
前へ
/1588ページ
次へ
『もー、レイったらクリスマスカードにも返事来ないしさ』 『あーわりぃ、忘れてた』 『 ”忘れてた” じゃないよ。で、なに、二人はもう結婚したの?』 『いや、まだ……』 『ええ!? 前にリサと一緒に会った時から、えっと、確か……』 『5年』 カルロスが言う前に怜が答えた。 『もうそんなになるのか。で、いつ結婚するつもりなんだよ』 さすが学生時代からの友人なだけあってストレートに聞いてくるなあと感心していた理佐は、怜の返事に椅子から転げ落ちそうになった。 『俺は明日でもいい』 「ぶーっ!」 真面目な顔して言う怜の向かいに座るニコラスがワインを噴いた。 『おお、じゃあ今から飛行機で飛んでこっちでやらない? ホテルお安くしとくよ! 』 『なに営業してんだよ』 『わはは。まあ式は日本でやるのが妥当なのかもしれないけど、ハネムーンはぜひグラナダに戻ってきなよ!』 『考えとく。というかお前もう寝たほうがいいんじゃないの? 明日も朝早いだろ?』 『まーねー。でも嬉しいなあ! 二人が一緒にいるとこを見られてほんとよかった!! そうだ、ニコラス先生もご一緒に、ぜひみんなでまた集まりましょう!』
/1588ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3601人が本棚に入れています
本棚に追加