番外編 (日本にて): あの人の急襲

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「俺、アメリカに戻るまでに理佐のご両親に挨拶しに行くつもりでいたんだけど。存在していない扱いなのか……」 「だからこれから説明するってば! 」 「俺の親にとっては理佐はすでに身内も同然な扱いなのに……」 怜が拗ねている。 「わかったわかった、ちゃんと説明する!」 でも説明するって、何をどこまで?  スペインで偶然出会って恋に落ちた男が実は私の働いてた会社の跡取りですでに副社長で、しかもなんと私は彼の実父の元で働いています……って!?!? こんなことなら帰国直前に母に 『ちょっと日本に一時期戻ることになった。また落ち着いたら連絡するね』  なんてメールするんじゃなかった。 さすがに怜のマンションに母を泊めるわけにはいかないし。
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