番外編 (日本にて): あの人の急襲

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*** 「あ、お母さん? うん、3日前に戻ったばかり。うん、まだ時差は少しあるけど大丈夫だよ。それでね、ちょっと話したいことが……」 「ええええーーー!?!? 」 つんざくような叫びに思わずのけぞるように耳を携帯から離した。 「あなた、彼氏いたの!? 」 「だって私もうすぐ34だよ? そんなに驚かなくても」 「でもあなたはいつも仕事仕事って、全くそんな感じじゃなかったじゃない……。で、なに、今その人の所に泊ってるってことなの!? 」 「うん、まあ、そういうこと……」 まあまあまあまあ! と一人で盛り上がっている声が飛んできて、また携帯から耳を遠ざけた。 「じゃ将来を考えた本格的なお付き合いをしてるってことなのね! 」 「うん」 あっ! とそこでまた叫び声。 「ちょっと、もしかして彼はアメリカ人?」 「ううん、日本人」 実はほとんどアメリカ育ちだけど。 「ああよかったー。じゃあ私とも言葉通じるわね。ちょうどいいわ! 日曜の夕方まで東京にいられるから、紹介してよ。お会いしたいわ」 「えっ」 そんないきなり!?
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