番外編 (日本にて): あの人の急襲

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「ボクはシモン。ずいぶんまえにここで会ったね? おぼえてる?」 え? 「彼はフランス人なんだけど、うちのIT出版関連の事業をやってもらっているんですよ」 秀先生の言葉でピンときた。 そうだ。5年前、水島室長に呼ばれてこの重役フロアにあがった時、この巻き毛君もそこにいたんだ。 『シュウ、そこのボタンを操作してくれます? 』 巻き毛、もとい、シモンが壁際に立っている秀先生にフランス語なまりの英語で声をかけた。 その途端。 「えええっ!? 」 目の前の白いテーブルの四角い1面が音もなく水平に開き、中からスクリーンとキーボードがせり上がってきた。
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