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「本郷さん、久しぶり!」
「水島副編、じゃない、編集長になられたんですよね!? 」
ドアの方に駆け寄った。
「そうなのよ、無駄に長くいるからねえ」
「そんなぁ。当然じゃないですか」
「ありがとう。そちらの方は? 」
久しぶりの懐かしい顔にはしゃぎすぎて大事なことを忘れそうになった。
「あ、すみません、母です」
「娘がたいへんお世話になったそうで、ありがとうございます」
母も立ち上がってこちらに来てお辞儀をした。
「本郷さんはすごく頑張る人だったんですよ。本郷さんが最後に担当した癒し本、4刷りまでいったものね。あの手の本としては大成功よ」
「ありがとうございます」
「それにしても……」
水島元副編が不思議な笑みを浮かべている。
「全然知らなかったわ」
「はい? 」
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