番外編 (日本にて): あの人の急襲

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今日カフェに入ってきた彼を目で追ってた女の子達。この4年間、彼はいつもあんな視線にさらされていたんだろうか。 私ったらどうして今まであまり気にならなかったんだろう。アメリカで新しい仕事や学業に追われていたから? でも彼が会いに来てくれた時、短い時間だったけど女性の影なんて感じることはなかったし、誰も彼のことをあんな風には見つめたりはしてなかったような気がする。 ……ああ、そうか、そういうことか。 私が怜と会ってたのはいつも海外だった。アンダルシア、パリ、ロス。東京で彼と外で会ったのは夜の人気のないファミレスで話したあの時だけだ。だからかな、多分そういう “視線” を感じてこなかったのは。 欧米では色々な風貌の人がいる。だから特別に怜が目立つこともなかったんだ。 でも日本に戻ってきた今は……
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